月別アーカイブ: 2015年1月

第57回 人工知能学会 分子生物情報研究会(SIG-MBI)(第19回オープンバイオ研究会と共催)

第57回 人工知能学会 分子生物情報研究会(SIG-MBI)第19回オープンバイオ研究会と共催)

日時:2015年3月20日(金) 13:00より 21日(土) 15:00まで(予定)

場所:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST) 知識科学研究科講義棟2F中講義室

内容:初日は SIG-MBI の研究発表です。特にテーマを限りませんので、奮って御応募下さい。

初日の発表希望者は、概要を以下の様式で佐藤 (ken@t.kanazawa-u.ac.jp) までお送り下さい。

著者(講演者に◯)、所属
代表者の連絡先
講演タイトル
講演概要(数行程度)
希望講演時間(分)

★ Subject: には必ず「発表希望」と御書き下さい。★

採択およびプログラム編成は世話人に御一任下さい。

二日目は、オープンバイオ研究会主体です。オープンバイオ研究会では原則として各自1件の発表をお願いしております。オープンソースとして公開できる最近つくったコード(日々の業務で作ったちょっとしたスクリプト、ワンライナー、他のオープンソースプロジェクトへの貢献、ウェブのインターフェース、ラボやクラウドのインフラシステム、環境構築、なんでも構いません)、最近取り組んでいる研究テーマや問題提起として議論したい課題などを、形式は問いませんので起承転結4枚の説明スライドとしてご用意ください。

詳しくはhttp://open-bio.jp/?meeting19をご参照下さい。

JAISTへの道程:
http://www.jaist.ac.jp/general_info/access/

小松空港からJAISTへの移動について:

JAIST送迎車(上記URL参照)の利用を希望する方は、必ず下記の情報を佐藤までお知らせ下さい。
宿泊申込をされる方は、通信欄に書いて頂ければ結構です。
・利用する日
・飛行機の便名
・送迎車の便名(上記JAISTへの道程のページから辿れる送迎車運行表を参照)
・携帯電話の番号
但し、送迎車1便につき先着9名までなので、満席の場合はタクシー等に乗り合わせて
来て頂くことになります。タクシーに4人乗車すれば1人1500円程度で済みますので、
飛行機の便が確定している方は、事前に佐藤までメールでお知らせ下さい。同じ便に乗る方
同士で、互いに情報を交換できるように致します。

宿泊先:辰口温泉 まつさき旅館
〒923-1245 石川県能美市辰口町3-1 tel 0761-51-3111
注:宿泊料は約13000円です(朝夕食付き)。

宿泊の申し込みは以下のURLで受け付けています。
http://bioinfo.ec.t.kanazawa-u.ac.jp/~ken/sigmbi/reserve.html
30〜40人程度のキャパシティなので、できるだけ早めに御予約下さい。
締め切りは、宿泊・講演申し込みともに3月13日(金)です(延長しました)

研究会のみ参加(講演宿泊共になし)の場合:無料。参加登録の必要もありません。

問い合わせ先(世話人): 佐藤賢二 ken@t.kanazawa-u.ac.jp
金沢大学 理工研究域 電子情報学系


プログラムが決まりました!


13:00-13:30

分子ロボットに「知能」を持たせるにはどうしたらいいか?

○小長谷明彦(東京工業大学)

新学術領域「分子ロボティクス」では、感覚と知能を備えた分子ロボットの実
現を目指している。分子ロボットに必要な「知能」とは何か。「知能」を実現
するためのアプローチとして何が有望か。現状と課題について報告する。


13:30-13:50

Diploid guided de novo assembly of allopolyploid genome

○畠山剛臣 (University of Zurich)(Functional Genomics Center Zurich)、
Damianos Melidis (University of Zurich)、
Heidi Lischer (University of Zurich)、
Hubert Rehrauer (Functional Genomics Center Zurich)、
瀬々潤 (産業技術総合研究所)、
清水健太郎 (University of Zurich)

異なる複数の種を起源にもつ倍数体のゲノムのデノボアセンブリは相同性の高
いホメオログ遺伝子が多数存在するために、通常の二倍体ゲノムのアセンブリ
に比べて複雑になる。我々は親種のゲノム配列をリファレンスとして用い、
Reference guided de novo assemblyの手法を応用して異質倍数体のゲノムをア
センブリする方法を実装した。また作成したパイプラインをRuby on Railsをベー
スにしたSUSHI (Supporting User for SHell script Integration) パイプライ
ンフレームワークに組み込むことで研究グループ内のでパイプライン共有を容
易にし、コマンドラインインターフェースに精通していない生物学者への比較
的容易なインターフェースを提供できるようにした。講演ではパイプラインの
概要を説明し、SUSHI上でのデモンストレーションとアセンブリされたゲノムを
用いたホメオログ遺伝子間の発現解析の事例を紹介する。二日目のオープンバ
イオ研究会ではSUSHIフレームワークの概要を話す予定。


13:50-14:10

促進的変異理論と進化学における遺伝子機能の博物学再考

○川島武士(沖縄科学技術大学院大学)

米国のマーク・カーシュナー教授とジョン・ゲルハルト教授が2006年に世に問
うた「促進的変異理論」は、ダーウィン以来の進化学の成果を幅広く取り込んで
再解釈し直したものである。とくにボールドウィン効果やウォディントンの遺伝
的同化の概念を重視していることに新規性があり、これは獲得形質の潜在能力を
あらためて高く評価するところに特徴がある。(「獲得形質の進化」のような疑
似科学的でヤバイ話とはまったく異なるので注意が必要である。)筆者はこの数
年間、ゲルハルト教授らとともにギボシムシゲノム配列の解析によって見出され
る進化学的なイベントの解釈を行ってきた。そこでその経験から、今回の発表で
は、まだ国内でそれほど知られていない促進的変異理論について概説し、その際
に遺伝子機能に関する既知の知見について博物学的に理解しておくことの重要性
を再評価したい。


14:10-14:20 休憩


14:20-14:40

平凡なセマンティック・ウェブ・アプリケーションの実装

○山中遼太、油谷浩幸(東京大学)

セマンティック・ウェブがより一般的なシステム開発で使用されることで対応
データベース(DBMS)等の関連技術が成長していくと考えられるが、そもそも
「平凡な」アプリケーションをセマンティック・ウェブを用いて実装すること
に利点はあるのか。大量の遺伝子変異データを公開している国際癌ゲノム・
コンソーシアム(ICGC)のデータ・ポータルを事例として紹介する。


14:40-15:00

Multi-omicsデータ解析におけるDeep Learningの可能性

○辻真吾、油谷浩幸(東京大学)

特にがん研究の分野では、multi-omicsデータが大量に産生されるようになって
きた。しかし、様々な性質のデータを、一度に解析する方法論はまだ十分確立さ
れていないのが現状である。一方、機械学習アルゴリズムのひとつであるDeep
Learningが近年注目を集めている。本研究では、このアルゴリズムをがんの
multi-omicsデータに適用し、その性能の可能性を探る。


15:00-15:20

Spark-BLAST: A fast and cost-effective parallel operating system for BLAST search.

○Nicolas Jung (Osaka University), Shota Nakamura (Osaka University)

Spark-BLAST uses the rapid in-memory parallel computing of Apache
Spark to run time-consuming NCBI BLAST searches. This addresses the
issue caused by the increasing volume of sequencing data produced by
providing an affordable but fast way to compute it for smaller labs.


15:20-15:30 休憩


15:30-15:50

反応類似性に基づく Orphan 酵素反応の遺伝子推定

守屋勇樹、時松敏明 (ライフサイエンス統合データベースセンター)、
山田拓司、小寺正明 (東京工業大学)、
奥田修二郎 (新潟大学)、
○五斗進、中川善一、金久實 (京都大学)

酵素反応や代謝パスウェイを整備し、ゲノム情報を結びつけたデータベースが
多く開発されてきた。そこには多くの反応が登録されているが、それを触媒す
る酵素をコードしている遺伝子が分かっていないものが未だに多く残されてい
る。そのような反応を Orphan 酵素反応と呼び、パスウェイやゲノム情報に基
づいて対応する遺伝子を同定するための方法が開発されてきた。我々は、反応
の基質と生成物の変化パターンから、類似酵素反応を定義する枠組みを開発し、
それを用いて Orphan 酵素反応から対応する遺伝子を推定する方法を構築した。
発表では方法の概要とともに適用例について紹介する。


15:50-16:10

微生物培養培地のRDF化

◯川島秀一、岡本忍(ライフサイエンス統合データベースセンター)

微生物関連データのRDF化による統合を進める一環として、微生物培養培地の
RDF化を行っている。多くの培地について調整法が公開されているが、培地に
利用される成分には、データベース化が進んでいる化学化合物以外にも様々な
ものが利用されるため、培地の成分情報をRDF化するにあたって、統制語彙と
して利用できるオントロジーが必要となり、培地のオントロジーを開発してき
た。このオントロジーを利用し、1000種以上の培地についてRDF化を行ったの
で、現状について報告したい。